「嵐を呼べ レッツゴーレッツゴー 勝利を呼べ レッツゴーレッツゴー アーチを架けろ 輝く光浴びて それゆけ辰徳~♪」。
野球少年で、巨人ファンでしたから、この原辰徳応援歌が好きだったんですよね。特に「アーチを架けろ かがや~く光浴びて」の部分が最高でした。
アーチを架けろ、というのは野球において、ホームランのことですよね。打球がスタンドまで放物線(弧、arc)を描いて届けとファンは願うものです。
アテネ五輪でNHKアナウンサー刈屋富士雄氏の「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架け橋だ!!」名実況でしょうか。放物線状のようなものに、人はよく願い事をするようで、虹も願い事が叶うとかなんとか。
そうそう、いよいよラルクがデビューですね。血統、文句なし!!そしてなによりオーナーが熱いではないですか!!
2015年セレクトセールでのコメント
「武豊さんと凱旋門賞に行くのが夢なんです。この2頭は、その夢に近いと思って購入しました」
「はぁ~凱旋門かぁ~来年が楽しみだな」。来年を楽しみにしている方も多いと思いますが、ラルクも命名からしてオーナーが凱旋門賞を意識された馬だと思います。
来年デビューの2頭を待たずして、ひと足お先に凱旋門賞の夢がみられたらいいですね。
ラルクで大きなアーチを描け!!
ラルクの基本情報
・生産はノーザンファーム
・馬主はキーファーズ
・栗東:松永幹夫厩舎に所属する、2歳牝馬がラルクです。
ラルク馬名の意味
馬名の意味は、「アーチ(仏)」JRA公式より。
フランス語ではこのようにL’Arc(ラルク)と表記されますが、LeとarcがくっついたものがL’Arcです。Leは英語でいうtheと同じ意味で使用されます。その~あの~例のアーチといえば、フランスでは、あのアーチしかないだろうと。
そこで検索にfrance arcと入力し、画像検索をすると、、、
フランスでアーチといえば、凱旋門を意味するということですよね。ラルクという命名には、オーナーの凱旋門賞への熱い想いが込められているのでしょう。
ラルクの母ライラックスアンドレースのレース
母ライラックスアンドレースは現役時9戦して3勝。そのうちの1勝が、アメリカG1アッシュランドステークスです。こちらをご覧ください。
※アクセスした端末によって動画が再生されないことがある模様。
再生できない場合はこちらのURLで=>https://www.youtube.com/watch?v=2J5yb_N7L3E
勝ちタイム1分42秒73は、オールウェザーで施行された8年間で最速の決着です。アメリカ競馬らしい、前半から飛ばして脱落していく馬たちがいるなか、さいごまで我慢した馬が勝つ!!そんなレースぶりですよね。
またまたG1ウイナーである牝馬を吉田勝巳氏がセリ落とし、日本に導入されたわけですが、現地アメリカメディアで話題になり、このように伝えています。
ヒャッハー!!吉田勝巳がアッシュランドステークスの勝ち馬をカッサラッテいったぜよ!!
記事タイトルとURLにもswoopsとあり、ニュアンスは、「急襲する」。猛禽類(ワシ・タカなど)が獲物を狙って高いところから急降下するようなイメージ。アメリカ人もビックリされたようですね。ヒャッハーまたカ・ツ・ミかと。
とうぜん、ライラックスアンドレースを狙い、落札した理由があるハズで、それはライラックスアンドレースの血統をみれば納得がいくものです。ディープインパクトのための繁殖牝馬といっても過言ではないでしょう。
ラルクの血統
この血統のセールスポイントは、すでに日本で活躍している馬がいるところに尽きます。それも数多くです。かなり遡ると牝系5代母My Bupersの系統からは、ハーツクライが誕生。
近親という意味では3代母Stella Madridから、ミッキーアイル、ダイヤモンドビコーが誕生しています。現在でも活躍馬を輩出し続ける活力ある牝系です。
さらにプリンセスオリビアからは、3頭のG1馬が誕生しています。
- フラワーアレイ
- トーセンラー
- スピルバーグ
ラルクの母父である、ディストーテッドヒューマー産駒のフラワーアレイは、米ダートG1トラヴァーズSを勝利。フラワーアレイの半弟に、トーセンラー、スピルバーグの名が。
トーセンラー、スピルバーグの父はディープインパクトです。ラルクの父ディープインパクトとラルクの牝系との相性については、議論の余地が無いほど完成された血統といえそうです。
相性いいですよ~と説明してもアメリカG1馬の母にディープインパクトの産駒さらに高額馬といえば、トーセンゲイルを思い出す、なんて方もいるかもしれませんね。
安心してください、はしりますよ。ラルクの調教
10月15日栗東坂路 良 助手が騎乗して
56.1-41.7-28.3-14.5馬なり
外ロイカバード馬なりと併せで0.1遅れ
10月21日栗東CW 良 助手が騎乗して
6Fから87.1-71.5-56.2-41.7-13.3位置7馬なり
内ヤマニンワイバーン馬なりと6F併せで1.2先着
外ロイカバード馬なりに6Fで1.3先行4F併せで併入
10月25日栗東CW 良 助手が騎乗して
5Fから75.9-60.0-45.1-14.4位置7馬なり
内ロイカバード馬なりと5F併せで併入
外アムールブリエ馬なりに5Fで0.9先行4F併せで0.4遅れ
10月28日栗東CW 良 武豊が騎乗して
6Fから83.3-67.0-52.1-37.7-11.9位置6一杯
ゴッドフロアーの内クビ先着
11月4日栗東坂路 良 武豊が騎乗して
52.2-38.6-25.6-13.2一杯
外レッドディヴェル一杯と併せで1秒3先着
11月4日の最終追いきりですが、どうしても終いの時計13.2が気になると思うんですよ。ところが、気にしなくても良さそうなんです。競馬ラボというサイトの坂路王というコラムに興味深い話が、、、
土曜の目玉レースの2歳新馬・牝馬戦を予定している松永幹厩舎のラルクが、併せ馬の相手を置き去りにして52秒2で入ってきた。牧場関係の人やオーナーも観に来ていた様で、《この時間でこの時計は速いでしょう…》と満足気に階段を下りて行った。
引用元:競馬ラボの坂路王
11月4日は、坂路の時計がかかる条件が揃っていたようなんです。
- どうやら前日夜に多少雨が降っていた?
- ノメる馬が多く、後半になるほど馬場の状態が悪化した(坂路の開門7時)
- ファンタジーSに出走を予定していたウインミレーユが躓いて転倒するほど悪化
- ラルクが追いきりをした時間帯は遅かった(9時47分)
ラルクの追いきりは、いくつか悪条件が重なったもとで行われていたようで、関係者が調教を観て、「この時間でこの時計は速いでしょう…」このようにコメントするのも納得。
比較対象として、11月4日に栗東坂路で行われた2歳馬の坂路ベストタイム順どの馬もラスト失速しています。上位に顔を出した馬たちは開門直後に追いきられた馬たちです(6時57分から59分までの時間)。ラルクの追いきられた時間(9時47分)を考慮すると、終い1ハロン13.2は踏ん張った、といえそうですね。
調教は、いい部類だと思います。
ただ、どうしても期待している馬なので、もう少し動いてくれたらいいのになぁ、って思ってしまいます(笑)。悪くないのは確かです。
まとめ
武豊騎手は常々凱旋門賞を勝ちたいと発言されています。このラルクという馬が凱旋門賞への架け橋となれるのか、大きなアーチを描き、フランス凱旋門へ届いてくれたら最高ですね。