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「武豊が教えてくれた」第7話.ベガ編【ゲスト投稿】

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ゲスト投稿として7回目となる、ぬままな様です。

今回はベガの話なのですが、ベガといえばアノレースを抜きにして語れないですよね。アノレースといえば皆さん同じレースが思い浮かぶと思うんですよ。まさか「そっちかよ!!」なんてことがあったり、なかったり。。。

当時は、「そっちかよ~!!」なんて思ったものですが、今にして思えば勝ち馬も素晴らしい馬でしたね。その時は「まさか」と思ったものです。人生にはだなぁ~3つの坂が、、、

では、どうぞ。

 

 

 第7話.ベガ編

9269432532_65240e95f6_bphoto credit: 天の川 via photopin (license)

ベガはベガでもホクトベガーー!!
どうしてもこのフレーズが頭からはなれません。
1993年エリザベス女王杯での事でした。

当時は秋華賞というレースはなく、エリザベス女王杯が、牝馬3冠目という位置づけでした。 桜花賞、オークスの2冠を制していたベガは、メジロラモーヌ以来、牝馬2頭目の快挙を飾るはずでしたが・・・

 

相変わらずビール片手のテレビ観戦。
去年は17番人気のタケノベルベットが勝って馬連70,470円 もついた馬券をかすっていた私は、秘かに大穴を狙っていました。過去にはサンドピアリスの例もあるようにエリザベス女王杯は荒れるレースと決め込んでいました。

ベガはこの年の1月にデビューし2戦目から武豊とコンビを組みます。

新馬戦⇒チューリップ賞を快勝し、桜花賞では1番人気で、武豊に桜花賞2勝目をプレゼント。続くオークスでも1番人気で、武豊に初のオークス制覇をもたらします。

そして破竹の4連勝でエリザベス女王杯に駒を進めてきました。

生まれつき左前脚が内に曲がる「内向」だったベガがここまで活躍するとは、 誰も思っていなかったと思います。そして松田博資厩舎と武豊、今では見られなくなったダッグ でした。

 

エリザベス女王杯レース当日、たまたま見たスポニチで、新人女性競馬記者「諸星由美」の予想 がデカデカと紙面を飾っていました。

なんとホクトベガ◎。
実は前週の菊花賞で9番人気のステー ジチャンプに◎を打ち、見事的中(2着)させていたのです。スポニチとしては、“もう一丁” といったところでしょうか。 若いネーチャンに競馬が分かるかいと意に介さない私は、ホクトベガを完全無視。

そして大穴“ もう一丁”とばかりに、昨年末 阪神3歳牝馬Sで大仕事をしたスエヒロジョオーに夢を託します。2人の“もう一丁”の戦いは、主役であるベガを余所にした穴馬同士の希望的観測馬券の体をなしているようでした。

 

しかしその結果は、ベガはベガでもホクトベガーー!、スエヒロジョ オー見せ場なし・・・あっぁーとビールをこぼすほどの衝撃でした。この“もう一丁の戦い”は、諸星由美に軍配が上がり、そして彼女は一躍時の人へと上り詰めていくのでした。

 

ベガは、オークス後の休養先で深爪をしてしまいます。そのためトラアルは使えずぶっつけ本番へ。

体調の悪さと調教不足との情報が流れたため、クラシック2冠馬でありながら、1番人気をロー ズSの覇者スターバレリーナに譲ってしまいます。なんともやり切れない思いもしますが、惨敗 も覚悟の出走でありながら3着にもってくるところは、さすが武豊でした。

ベガの現役生活は約1年半、この短い期間にとてつもない輝き放ち、強烈なインパクトを与えた 馬も数少ないと思います。そして繁殖後も次々と活躍馬を出すのでした。

武豊は教えてくれます。

「真の名牝とは、現役時代の成績も繁殖後の成績も一流ということ」 武豊は後にベガの息子アドマイヤベガでダービーを制します。

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