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【週刊?月刊!】武豊ニュースではなく藤田伸二のニュース!!【号外】

今回は少しだけニュースっぽいかな。
おかしな話ですが、、、

藤田伸二騎手が、9月6日に現役引退を表明されました。華々しい活躍をされた騎手が自ら望み静かに現役を引退されました。

 

本日は予定を変更致しまして藤田伸二のニュースをお伝えします

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本日お伝えするニュースはコチラ

・藤田伸二騎手が引退

 

藤田伸二騎手が引退

この引退を受けて「驚いた!!」という方は少ないかもしれませんね。ここ数年、騎乗数の減少により、勝ち星が減っていました。

わざわざ、「騎乗数の減少により、勝ち星が減った」このように表現したのは、私なりの藤田伸二騎手へのリスペクト。まだまだ、腕の立つ騎手であったと思うからです。

そんな藤田伸二騎手でも、騎乗数が減ってしまっては勝つこともできません。

9月6日札幌競馬最終日にて騎手人生25年間に終止符を打つことに決めました。

数年前からエージェント制度の強調により、騎手の腕など関係なく成績に偏りが生じて地方や外国人ジョッキー主体の流れが強くなりました。「(中略)」

また違う形で恩返ししたいと思ってますので、どこかで逢いましょう。

最後になりますが、静かに引退する事は俺らしいでしょ。
本当に25年間、有り難うございました。
藤田伸二

引用元:UMAJIN藤田伸二騎手引退メッセージhttp://uma-jin.net/pc/retirement_message.do

※興味のある方は全文を上記リンクから読んでください。

「数年前からエージェント制度の強調」このように表現されていますね。この点については競馬ファンの多くの方が感じている事かも知れません。

藤田伸二騎手の著書に【騎手の一分】があり、書中ではJRAや騎手のエージェント制度についても書かれています。エージェント制度に関して色々と思うことがあったのでしょう。

 

武豊騎手のコメント

「1カ月くらい前に直接、本人から聞いていた。「引退」は自分で決めること。シンジは個性の強いジョッキーで周りからいろいろとあっただろうけど、僕からすると最初から最後までかわいい後輩だった。シンジは立派なジョッキー。」

引用元:スポニチhttp://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2015/09/07/kiji/K20150907011085070.html

※上記リンクから様々な騎手のコメントが読めます。

武豊騎手が藤田伸二騎手へ送ったコメントのなかに気になるフレーズがある、「かわいい後輩」この表現。武豊騎手と藤田伸二騎手との関係を掘り下げていきますね。

 

武豊騎手との関係【以下、武豊TV2第22回】

【訂正】9月7・8日時点で以下、武豊TV2第23回となっていましたが、正しくは22回です。

競馬学校では武豊騎手が3期生、藤田伸二騎手が7期生ということで、武豊騎手が卒業されてから、藤田伸二騎手が入学されてきたようです。

藤田伸二騎手が競馬学校1年生の秋に、実習で菊花賞見学があったそう。武豊騎手の初G1制覇となったスーパークリークの菊花賞です。

 

藤田伸二騎手が競馬学校3年生の時、武豊騎手はオグリキャップで有馬記念を勝利した。

その際、武豊騎手のバレット(世話係みたいなもの)をしていたのが藤田伸二騎手。当時のことを振り返った武豊騎手は、「この頃はねぇ~かわいかったですよ~」と(笑)。

なぜ?
オグリの有馬記念優勝の際、藤田伸二騎手がその場に居合わせたのか?ですが、兄弟子である石橋守騎手(現調教師)に「ユタカの手伝いをしてこい」と命じられたそうです。

藤田伸二騎手は
「僕は、おこづかいが欲しくて手伝いに行ったんですけど、ショボかったですね(笑)」。

武豊騎手は
「こんな経験させてもらっておいて!(笑)まぁ、5000円渡したんですけど」。

藤田伸二騎手がそれに対し、
「5000円かよって。ユタカさんの手伝いをしていたら、お金がみえてきた」お金の匂いを感じたんですかね(笑)。

 

武豊騎手が語った藤田伸二騎手の第一印象

最初に藤田伸二騎手を見た印象は、「なんか、ちょっと尖った子だなぁと」。

石橋守騎手が可愛がっていて、「ウチの伸二をよろしくな!」と武豊騎手は言われていたそうです。当時、石橋守騎手を含めた3名でよく遊んでいたようです。

ヤンチャな藤田伸二騎手ですが、「ユタカさんに対して失礼なことをしたことは無い」。このように本人が語っています。(武豊騎手も頷いていたので本当でしょう)。

 

石橋さんから、「アイツは天才やぞ!」このように武豊騎手は聞いていて、「確かに達者やな~」と思ったそうです。

さらに「ベテランみたいな騎乗をする、馬をキッチリ誘導できる技術があるし、慌てないし、普通に乗ってくる」。普通に乗る、って難しいことなのでしょうね。

 

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photo credit: Sudden Fiction via photopin cc

藤田伸二といえば、フェアプレー

何度もフェアプレー賞を受賞した藤田伸二騎手ですが、より凄みを感じるのは特別模範騎手賞を受賞した経験があること。

特別模範騎手賞とは?

勝利数、獲得賞金、勝率のいずれかの部門で5位以内に入り、制裁点が0点の騎手に送られる賞です。藤田伸二騎手は、この賞を2回受賞していて、これは史上初です。

制裁点はゲート内で馬が暴れるだけでも騎手に課されることがあり、年間を通して騎乗し、制裁点をゼロにするのはかなり難しいこと。

この難しさについて武豊騎手は
「気持ちだけではダメ、技術も持ち合わせないとできない。両方が揃って初めて受賞できる。」

 

なぜ?藤田伸二騎手がフェアプレーを意識するのか?

河内洋現調教師に、「伸二の後ろにいると安心できる」このように言われ、嬉しく励みになったそう。「ユタカさんの後ろにいて安心できるし、僕もそう思ってもらいたい」。このように考えているようです。

藤田伸二騎手にとってフェアプレーは当たり前のことで、「私生活で問題を起こさなければ、受賞するのは当たり前」だそうです(笑)。

 

武豊ファンのほろ苦い思い出

ダンスインザダークのダービーですよね?勝利したのは、藤田伸二騎手が騎乗したフサイチコンコルドでした。フサイチコンコルドは調子がいまひとつで、藤田伸二騎手はそれほど期待していなかったそうです。

「1コーナーで偶然ユタカさんが前にいた。ユタカさんの後ろにいれば、ある意味安心だと。ユタカさんの後ろについていけば、最後の直線まで連れていってもらえる」このように考えていたそうです。

ダンスインザダークは1番人気の馬ですから、そのように考えた(早々に手ごたえがなくなり、詰まることも無いということでしょう)。

 

同じ騎手として信頼があるのでしょうね。

後の菊花賞では、この逆になった。
武豊騎手が騎乗したダンスインザダークが、フサイチコンコルドの後ろにつけています。面白い構図ですね。

 

かわいい後輩、藤田伸二

有馬記念で武豊騎手がマーベラスサンデーに騎乗し、「勝った!!」と思った瞬間、外からシルクジャスティス!!そう、騎乗していたのは藤田伸二騎手だった。

この有馬記念後、栗東で武豊騎手が、藤田伸二騎手に会ったそうなんです。

そこで武豊騎手が目撃したのは新車のようで
武豊騎手が、「車変えたんかぁ~?」この問いに対し、車を指差しながら、「有馬記念ですぅ~」と。

凄く嬉しそうに答えた藤田伸二に対して、
「なんて無神経なヤツだ」と思ったそうな(笑)。

この時のエピソードを語る武豊騎手の表情が印象的で、凄くニコニコしながら語っています。

 

藤田伸二にとっての武豊とは?

僕にとっての教科書。
「何頭乗ろうが、何戦乗ろうが、何戦勝とうが負けようが、僕はユタカさんの事をずっとみてますし、僕がもっていないものは盗まなければいけない。だから、歩く教科書。ユタカさんはバランスよく、すべてもっている人。」

 

対して武豊騎手は
「伸二は、僕の若い頃を知ってくれている、河内さんの鞍運びをしている頃を知ってくれているから、僕の事をなんでも知っている。だから、伸二の前ではカッコつけないし、逆に伸二がダメ出ししてくれる事もあるし、半分は説教される」。

年齢を重ねて地位、名声などを得ると、なかなか相談できる相手や、叱ってくれる人間なども減ってきて寂しい想いをするのかもしれませんね。

藤田伸二騎手は
「ユタカさんは、他の人にはこんなことを言わなだろうってことを平気で言ってくれる」。

 

有馬記念時のエピソードや、武豊騎手のバレットをしていた時の「5000円」はショボい発言などを聞いていると、武豊騎手にとって、かわいい後輩であったのでしょう(憎めないヤツ!そんな感じですかね)。

藤田伸二騎手がキャリアを重ねるに連れ武豊騎手にとっては、デビューの時から自分のことをよく知る頼もしい同僚だったのかもしれません。

 

By: Matthew G

藤田伸二という人間の輪郭

武豊騎手の話だけでは、私には藤田伸二騎手のことはよくわかりません。。。ただ、武豊が語る、藤田伸二という人間のごく一部分、輪郭のようなものに触れると様々な顔を持ち合わせていたのだろうと思う。

一見するとヤンチャで賑やかなイメージが先行する藤田伸二と、武豊のように近しい人に見せる藤田伸二の顔。ヤンチャな人間だけでは片付けられない、奥がある人であったのだろうと(繊細な人なのかなぁ)。

それが、この静かな幕引きに繋がったのだろうか。

まとめ

武豊騎手のファンとして「ハァッ」とさせられる、藤田伸二騎手の引退。

武豊騎手をみていると、とても若々しく年齢を忘れることもしばしば。武豊騎手のファンとして、妙にリアルに感じる藤田伸二騎手の引退で寂しい。

第二の人生では競馬に関わることなく、生きていかれるそうです。カフェバーをプロデュースされるそうで、「藤田伸二が足りない」そんな方は会いに行ったら、よろしいやん!

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