注目の2歳馬がいよいよデビューです。
日本のリーディングサイアーと、アメリカで殿堂入りを果たした名牝アゼリの仔、ロイカバードがデビューします。
早速ですが、どうぞ。
武豊騎手でデビュー!!ロイカバード
photo credit: Leukerbad, Switzerland via photopin (license)
ロイカバードの基本情報
・生産はノーザンファーム
・馬主は寺田寿男氏
・栗東:松永幹夫厩舎に所属する、2歳牡馬がロイカバードです。
馬名の由来は、「スイスの避暑地」からです。
ロイカバードの血統
母アゼリは現役時アメリカで通算24戦17勝。17勝のうち、G1を11勝しています。2002年にアメリカ競馬史上牝馬としては3頭目となるエクリプス賞(年度代表馬)に輝きました。
正直、これだけの素晴らしい母馬から誕生した馬の血統を語ることが必要か?とも思いますが、あえていうならリファールのクロスがあることでしょうか。ディープインパクト産駒でリファールクロスを内包している活躍馬は以下。
- ディープブリランテ
- ジェンティルドンナ
- トーセンラー
- スピルバーグ
リファールのクロスを内包している馬の特徴は、距離適正に幅がある印象がありますね。ディープインパクト産駒の活躍馬にはマイラー色の強い馬が存在して、リファールのクロスがない活躍馬は、距離に壁を感じる馬が多いんですよね(マルセリーナ、ダノンシャーク、リアルインパクトなど)。
リファールのクロスがあるから良い悪いではなく、この血統ですし、クラシック路線に進んで欲しいと期待されている方が多いハズ。距離適正の幅を広げる意味で、リファールのクロスは心強い材料になりそうですね。
2009年、吉田勝巳氏がアゼリを落札
動画は、2009年11月10日、米ケンタッキー州にて行われたセリの模様です。このセールの目玉であるアゼリが登場すると、会場もヒートアップ↑↑
「アッゼリ~ジィドハンター、ゾディアックミス、バ~イ、アホヌーラ~!!」の掛け声からセリがスタート。「スリーハンドレット、フォーハンドレット。う~ん、ドゥクドゥク」え、なんて?ww
「ドゥクドゥク、ドゥクゥ、ドゥクゥ」え?wwセミ?(ツクツクボウシ)でもいんの?と。価格はわずか3分ほどで落札額である225万ドルまで到達(当時のレート日本円で2億ちょっと)。みごと吉田勝巳氏が落札されました。
このセリの様子について吉田俊介氏はインタビューに答え、
「160万ドルくらいからセリに参加しましたが、買えるとは思いませんでした。なお、本馬は日本にもっていきます」。
吉田勝巳氏はこのセールで他にも、リアルスティール、プロディガルサンの母である、ラヴズオンリーミーを落札しています。
当時は円高で、今にして思えばアゼリもお買い得だったのではないでしょうか。アゼリの産駒はセレクトセールで2頭が落札され、落札された2頭の総額は5億円を越えていますから、すでにアゼリに対して投資した資金を回収し、利益がでています(うらやましいビジネスモデルですね笑)。
※【追記】アクセスしている端末より動画が閲覧できないとの報告あり、動画のリンクはこちらになりますhttps://www.youtube.com/watch?v=FSZVin6ZfsI
2013セレクトセール当歳セッション高額落札馬ベスト30
ロイカバードは、25,200万(税込み)で取引されました。ロイカバードのデビューが予定されているのは、11月8日京都5R 芝2000mです。
実はこのレース、サトノダイヤモンドも出走を予定しています。豪華ですね~セレクトセール取引額1・2位が同じレースへ出走してきて、注目度の高い新馬戦になるのではないでしょうか。
ロイカバードの調教
入厩してから約二ヶ月間じっくり調整されてきました。坂路で目立った時計はないですね。
10月21日栗東CW 良 助手が騎乗して
6Fから85.8-71.1-56.2-41.7-13.3位置8馬なり
内ヤマニンワイバーン馬なりを6Fで1.3追走4F併せで1.2先着
中ラルク馬なりを6Fで1.3追走4F併せで併入
10月25日栗東CW 良 助手が騎乗して
5Fから75.9-60.0-45.1-14.4位置6馬なり
中ラルク馬なりと5F併せで併入
外アムールブリエ馬なりに5Fで0.9先行4F併せで0.4遅れ
10月28日栗東CW 良 武豊が騎乗して(こちらロイカバード)
6Fから84.2-69.1-53.8-39.6-12.0位置6一杯
アムールブリエの内を1.7秒追走0.5秒先着
同じレースに出走を予定しているサトノダイヤモンドの時計と比較。
10月28日栗東CW 良 助手が騎乗して(こちらサトノダイヤモンド)
6Fから87.0-70.6-55.8-41.3-12.6位置9一杯
内ミッキーシーガル一杯に6Fで1.2先行1F併せで併入
中フォイヤーベルク一杯と6F併せで0.8先着
5F地点から比較するとわかり易くなるかもしれません(69.1ロイカバード、70.6サトノダイヤモンド)。タイム的には、サトノダイヤモンドの方が遅くなるのはあたりまえ。騎乗者(武豊、助手の違い)さらに位置(6と9)の違いを加味すると、ロイカバードとサトノダイヤモンド甲乙つけがたいですね(笑)。
この両馬の追いきりタイムですが、この日に行われた2歳馬の栗東CW追いきりの中では標準的なタイムを上回るものですね。
松永幹夫調教師のコメント
「追ってからしっかりしているし、いいフットワークをしている」
武豊騎手のコメント
「ディープ産駒らしい、いい走りをする。仕上がっている」
本格的な追いきり本数が少なく心配になるのですが、コメントを読む限りじゅうぶんなのでしょう。
まとめ
アメリカでこれだけの素晴らしい成績を収めたアゼリが日本で繁殖生活を送っていて、父にディープインパクトを迎えて誕生したロイカバードは、18冠ベイビー。大活躍してくれたら楽しいですね~実に夢のある配合、血統ですから実を結んで欲しい。