photo credit: mugley via photopin cc
いらっしゃい。
また「アンタ」なのかい。
アンタも好きね~。
月曜日からこんな「場末」のスナックにくるなんて。
どうしたんだい?
今日は?
いやさ~昨日、大阪杯ってレースがあって・・・
キズナのことよね?
あ~そうなんだ。。。
ママ知ってるのかい?
あの父ディープインパクトに母キャットクイル母父ストームキャットでしょ?ティープと母父ストームキャットの相性がいいのよね!ディープインパクトっていう馬は軽いイメージがあるけど、血統表をみると牝系は重いヨーロッパの血が豊富なのよ~。それでね・・・
ママちょっと早口だからゆっくりしゃべって欲しい。。。
あら、ごめんなさい。。。
ディープの持つヨーロッパの血は重いのよ~イギリス王室に馴染みがある血統で始まりは1902年アルトヴィスカーからなの。
もちろん遡れば3頭(3代始祖)に行きつくわけだけど枝分かれする起点として、アルトヴィスカーから話そうと思うのよ。
え?もしかして、ママ競馬に詳しいの??
そうね
私の名前は”柏木集子”っていうの。
チョット競馬に詳しいママがいるって思ってくれたら嬉しいわ。
そうここは
武豊と競馬が足りない人が集まるスナック「ばすえ」
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いらっしゃいませ。
ママ詳しいね~。
そうね!あなたのようなお客さんが多いから詳しくないと相手できないでしょ。
色々と大変そうだ(笑)
じゃ~さっきの話しの続きね!
英王室が生産した
・ハイペリカム(1943)
・ハイライト (1958)
・ハイクレア (1971)
・ハイトオブファッション(1979)
ハイクレアはディープインパクトの曾祖母で、ハイトオブファッションは英二冠馬ナシュワンとアンフワインとかを産んだのね。
へぇ~そうなんだ。
凄いな。
さらにこの血統は枝分かれして、米国に渡りラウンドテーブル(北米のトップ種牡馬)だったり、アルゼンチン(国)だったりに分かれるんだけど、ソッチの血はどんどん軽くなっていくから、ディープとは違うの。
ディープの母系に流れている血は重いんだけど、ディープ自身の軽さ、軽快さはサンデーそのものなのよ。サンデー×ストームキャットって考えるとアメリカ的な軽さのイメージが湧くじゃない?
良く言えばスピードがあるんだけど、悪く言えば、淡白なイメージね!
底力に欠けるっていうのかしら。。。
ところがディープにはイギリス王室ゆかりの重い血統が入っているから、ディープ産駒はストームキャットと上手くマッチングするのよね。
キズナには重厚さと軽快さと両方を感じとれるのよね~スピードの持続性はストームキャットからきてると感じるわ。持続力があるってス・テ・キよね!
で、ママは昨日の大阪杯をどう感じるの?
そうね。
運が悪かった。
さらに言えば、武豊のキズナに対する信頼を感じたわね。
どーいう事?
昨日のレースはキズナが弱いから負けたとか、そんな次元のレースじゃないと思うのよ。
2015年大阪杯ラップ
12.8-11.1-12.7-12.2-12.3-12.4-12.3-12.2-12.1-12.8
キズナ自身のラップはザックリいうと前半1000m63秒台の後半。
後半1000mは59秒台の前半で走って2:03.2だと思うの。
うん。うん。
馬には限界のタイムがあって、昨日の馬場で後半1000mを1分切るタイムは、馬にとっての限界だと思うのよ。キズナにとっての限界ではなくて、馬にとってネ。
レース映像をみたけど3コーナーに差し掛かるところで、早くもキズナを少し促してるわ。ゴーサインではないけど、少し動かし始めてる。残り600m前後でラキシスの外へ出してる。
ラップが早くなるとこで、捲ってるのよね。
最後の1Fは脚が鈍ったってよりは、止まったっていった方がいいのかしら?かなり早い段階から脚を使ってるんだから、当然の結果だと思うの。
さっき信頼っていったけど、武豊からしてみれば、このぐらいでは止まらないイメージがキズナにあったのかもしれないわね。
ねじ伏せるようなレースぶりだったわ。それはキズナに対する信頼からきてるのよ。
うん。
確かに強気なレースだったね。
運が悪い事に1頭仕掛けが遅れた馬がいて、それがラキシスだったわけ。
仕掛けが遅れるって言ったけど、これは結果的に馬にとっては救いだったのよ。それを正解・好騎乗と言うのかしらね~競馬ってややこしいわね(笑)
もし、キズナがあのまま止まらなければ仕掛け遅れだったワケだから、ややこしいわね!やっぱり(笑)
ややこしくなるように話してる?
そんなことより、ねぇ~あんたキズナが負けて落ち込んでるの?1頭がかなり走っただけで運がなかっただけよ。
そもそもキズナって負けてきた馬なんじゃない?
確かにね。
でも、キズナが負ける姿を見たくない・・・
気持ちは分かるわね~でも、そもそもなんで、キズナがそんなに好きになったの?
う~ん。
俺の場合だけど、もどかしさがあったからかな。
新馬戦から素質は感じさせる馬だったけど、ラジオNIKKEIだったり、弥生賞でうまくいかなかたっんだ。
毎日杯を快勝してやっぱり強い!京都新聞杯でこれはダービーもイケる!
ダービーを勝って
「オラ!みたことか~キズナと武豊が一番なんじゃ~」って喜んだんだ。
キズナが当時もっていた、もどかしさのようなモノと武豊のおかれている状況のようなモノがタブって、よりキズナが好きになったのかもしれないね。
1つの負けを断片的に切り取ると悲観しがちだけど、ダービーを勝ったのって経験を活かしたからでしょ?
今回の大阪杯も天皇賞・春で勝てば”糧”になるんだし、そうしてきたから、武豊って沢山勝ってきたんじゃないの?
なるほどね~。
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ほら、あんたそろそろ帰んな!
月曜日から長話しして夜が明けちまうよ。
お土産用意しておいたからさ
2015年の2歳馬の画像よ。
まだ登録が始まったばかりで、今はこれしかないの。島川隆哉オーナーの馬が多いわね~今年から冠名を廃止したようよ。本気だわ!
島川オーナーの馬は、ほとんど美浦所属だから騎乗する機会は限られるけど、セシルクラウンという馬はなかなかの評判が聞こえてくるわね。
欲しがりやさんにもうひとつ2歳牝馬ね
まだまだ登録が増えてくるまで時間がかかるかもね。じゃ~これでも見て今年の2歳馬でも楽しみに待っててね。
ご来店ありがとうございました。