今回は、2歳新馬戦に限定した話です。2歳未勝利戦は含まれていないので注意してくださいね。2歳戦が始まって約3ヶ月が経ちました。ある程度の傾向が出てきたと思うんです。
そこで武豊騎手と関係性が深い、影響があるという意味で関西リーディング上位騎手との比較をしてみようかと。
・福永祐一騎手
・岩田康誠騎手
・浜中俊騎手
・川田将雅騎手
・ミルコ・デムーロ騎手
・クリストフ・ルメール騎手
そして最後に武豊騎手。
どれだけ有力な2歳馬に出会えるのか?
それを探るため、これまでどんな傾向が出ているかを調べてみました。
では、どうぞ。
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2歳新馬戦、武豊騎手とリーディング上位騎手との比較
福永祐一騎手の場合
これまで24戦して1勝。
24戦に対し、単勝1番人気が12回と騎乗機会の半分は、1番人気の馬に騎乗しています。強烈ですね、特に8月に入ってからが強烈で1番人気に騎乗する機会がグンと増えてきています。
う~ん、結果については書きにくい、、、
小田和正氏の言葉を借りれば「ららら~らら~ら~こと・ばに~できな~い♪」。
まぁ、ご覧の通りです。
こちらは騎乗馬の単勝人気です。
騎乗機会の8割が、1番人気から5番人気で占められています。
こちらは単勝オッズ分布です。
単勝オッズの分布をみると1番人気でも、抜けた1番人気に騎乗した回数はそれほど多くはないです。2.0~2.9倍の普通の1番人気に沢山騎乗している、って感じですね。
新馬ですから、走ってみなきゃわからん、ということなのでしょうか。「人気=実力ではないんだぞ!!」このような戒めを与えて頂いてるのかと思います。
こちらは福永祐一騎手が騎乗した厩舎の一覧です。関西の厩舎から幅広く依頼がきていて、リーディング上位の厩舎からの依頼はもちろんのこと、中堅厩舎でも1番人気になりそうな評判馬を福永祐一騎手に用意しています。
札幌でも騎乗していましたが、美浦の厩舎からの依頼は限られています。
岩田康誠騎手の場合
これまで26戦して7勝。
26戦に対し、1番人気は9回となっていて、福永騎手と比べると1番人気の割合は少ないですね。ただし、7勝を挙げていてじゅうぶん期待に応えている印象を受ける。
負けたレースで騎乗していた馬の人気も上位人気に推されている馬が多く、2歳未勝利戦でも勝利数を伸ばしていきそうですね。この点は、福永祐一騎手と共通していると言ってもいいです。
上位人気の馬に騎乗することも多いのですが、どの人気でもまんべんなく勝っている感じです。
単勝オッズの分布をみると、それほど人気を被っている馬に騎乗しているわけではないですね。びみょ~な人気馬に騎乗する機会も多く、それでいて勝っている。
岩田騎手らしい勝負強さを2歳馬でも発揮していると言ってもよさそうです。
厩舎の成績をベースにして語ると今年に限っては苦戦している厩舎もあり、リーディング上位厩舎から依頼がきているとは言えないものの、それでも有力な関西の厩舎から依頼がきています。
浜中俊騎手の場合
これまで24戦して2勝。
24戦に対し、1番人気は7回です。もう少し勝っている印象があったので意外ですね。
新馬戦が開始された直後の6月から7月末までの騎乗馬は、人気になっている馬も少なく、苦戦している感じです。
8月小倉に開催を移してからの騎乗馬の人気は凄いですよね。依頼を受ける厩舎の顔ぶれも8月を境にして変わった感がある。
24戦に対し、1番人気から5番人気までの馬に騎乗した回数が19回となっていて、かなり質が高い印象です。浜中騎手は、1番人気に騎乗した際、複勝率が高いです。
質が高い印象といいましたが、このように単勝オッズの分布でみると高くない。ただ、これは6月から7月の騎乗馬の単勝オッズも含めてあるからなんです。
こちらは8月からこれまでに限定したもの。こうしてみると質が高いですよね。どちらが浜中騎手の今後の騎乗馬の実態に近いかを考えた場合、こちらの8月以降に騎乗した馬たちでしょう。
秋以降、いい2歳馬に騎乗している可能性が高そうです。
浜中騎手の場合、夏の間に騎乗していた競馬場が中京、小倉がメインですから、美浦の厩舎から依頼が少ないのは当然ですね。関西入厩の良血馬が沢山集まる厩舎からの依頼がある騎手なので、これから評判馬、良血馬の依頼がくるのは間違いなさそう。
川田将雅騎手の場合
これまで17戦して3勝。
17戦に対し、1番人気は3回です。
新馬に限らず、少ない騎乗数でチャンスをものにする騎手ですよね、川田騎手って。新馬戦でも、その傾向が出ている感じです。
騎乗馬の顔ぶれをみていると粒が揃っている感じですね。リーディング上位にいる騎手の特徴ですが、新馬戦で負けたとしても未勝利戦で勝ち星を期待できる馬に新馬から乗っている感じです。
11番人気の馬に1度だけ騎乗していますが、騎乗馬のほとんどが上位人気に推されている馬です。
川田騎手の場合、「人気どおりにもってくる」こんな感じの結果が出ています。上位人気馬に騎乗した場合の信頼度は高いですね。
松田博資厩舎とのコンビはお馴染みだと思います。少し気になるのは、中内田厩舎の馬に騎乗するところでしょうか。よく調教も手伝っていますし、気になるコンビです。
松田先生が定年で引退されたあと、どこの厩舎の馬に数多く川田騎手が騎乗するようになるのか、気になります。武豊騎手にも関係してきそうなところですね。
ミルコ・デムーロ騎手の場合
これまで30戦して11勝。
30戦に対し、1番人気は11回です。
まず、「スゲェ~!!まじか?!」というのが感想(笑)。物凄い数、質、そして結果を残したと。8月に入ってからは、ほぼ上位人気の馬に騎乗して勝利していますが、それ以前もしっかり勝っています。
もちろん、上位人気に騎乗する機会が多いのですが、結果をだしています。
断然人気の馬をキッチリ勝たせています。さらに微妙な人気、危険な人気馬である、4.0~4.9倍あたりも勝率がいいですね。これまでの新馬戦、単勝20.0~29.9倍を2回勝たせたことも大きいのですが、単勝回収率は234%です。
ミルコ銀行かぁ~預けてみるか。。。
依頼がくる厩舎も幅が広いですね~。それぞれの厩舎で自信がある馬は、デムーロ騎手へ。そんな感じがするこれまでの結果です。厩舎の傾向を分析する必要がないほど様々な厩舎から垣根を越えて依頼がくる、ってことなんだろうと。
凄まじい。
クリストフ・ルメール騎手の場合
これまで26戦して2勝です。
26戦に対し、1番人気は8回となってます。
デムーロ騎手をのあとにルメール騎手のデータをみると霞んでしまいますね。思ったほど勝っていませんでした。
これまでの傾向として、どの騎手も8月ぐらいから上位人気に支持される馬に騎乗する機会が増えてきていましたが、ルメール騎手にはその傾向があまり強く出てきていない。
9月10月になり、どのように変化していくのか?興味深いところ。
単勝人気の分布で見た場合、上位人気に沢山騎乗している印象を受ける。
ただ、こうして単勝オッズ分布でみると、断然人気に騎乗している回数は他の騎手と比べた場合、少ないです。
これまでルメール騎手が2歳新馬戦であまり勝てていないのは、こうした3.0から14.9倍あたりの馬に騎乗している割合が高いためでしょう。
これまで比較してきた騎手と違うのは、リーディング上位厩舎というか、名門厩舎というか、そこからの依頼が少なく感じますね。厩舎の顔ぶれが豪華とは言えないです。
名門厩舎には秋になりデビューを控えた良血馬が沢山控えていますから、名門厩舎からの依頼は、これから増えていくのかもしれませんね。
武豊騎手これまでの2歳新馬戦の成績
これまで20戦して3勝。
20戦に対し、1番人気は4回です。
勝てそうな馬は、しっかり勝たせてきていますよね。ただ、他のリーディング上位騎手と比較した場合に心配なことがある。
それは新馬戦で騎乗し、負ければ2歳未勝利戦で騎乗することになるわけですが、そこで簡単に突破できそうな馬が他の騎手と比べると少ない印象を受ける(あくまで比較した場合)。
早々に勝ち上がらなければ、2歳未勝利戦でお手馬がいつか被ることも。さらに秋は関東への遠征の機会も多くなる。一度手を離れることになる可能性もあり、戻ってくるのか?ここら辺が問題になるし、難しいところですよね。
1番人気に騎乗した場合の信頼度は高いです(アミーラの1番人気は、気の毒ですね)。武豊騎手の場合もかなり上位人気に騎乗している割合が高そうですが、、、
単勝オッズの分布でみると、それほどでもないんですよ。断然の1番人気1.5倍から1.9倍の3頭ポルトフォイユ、エスティタート、エアスピネルがいるおかげで豪華にみえる。
しかし、単勝オッズの分布をみるとこのようになる。5.0倍から29.9倍の馬に騎乗した回数が11回ですから、騎乗馬の半数以上が微妙なオッズの馬ということ。現時点で3勝であることも頷ける結果です。
新馬戦の依頼がきている厩舎は、お馴染みの厩舎ですよね。もう少し厩舎に幅ができたら面白いのですが。
まとめ
まだ9月ですが、武豊騎手いい馬に巡りあっていますよね。
久しぶりにファンの間で「クラシックなら、コッチの馬だろ~いや、コッチだって!!」そんな会話が聞こえてきそうな気がします。
しかも、わりと高いレベルでこんな会話ができそうなところが嬉しい。と言いたいところでしたが、ポルトフォイユが故障により、戦線離脱。
(知らせを受けショック。やめられない、とまらない、と評判のかっぱえびせんを3年ぶりぐらいに食べながらの執筆ですが、ブログを書く手はとまる。
なんだかいつもより、しょっぱい。いつも食べてないけど。。。このブログはリアルタイム執筆方式により、余計な情報を提供することが多々あります)。
なかなか順調に事が運ばないのが、競馬ですよね。
武豊騎手ができるだけ沢山のパートナーと出会えれば嬉しいです。「アッチの馬だろ~いや、コッチだろ~」来年の春にはファン同士こんな会話が沢山できたら嬉しいですね。