【2016年の予想も添えて】
おいおい、どこのフレンチですか?なんて声が聞こえてきそうですが、やはり2016年(今年)のことが気になると思うんですよ。
しかし、2016年を予想するためには過去からふりかえる必要があるだろうと。
2015年の馬質を1として考えた場合、武豊騎手が落馬し、復帰した2010年の夏から2014年までは1を下回る馬質でした(データから)。2016年は2015年の馬質と同等、もしくは上回ることが考えられる(願望込みですけども)。
武豊騎手にさらに活躍してほしいし、そうなると2015年の馬質を基準として考えたい。2015年どの厩舎の馬に沢山騎乗したのか、または勝利してきたのかが重要だと考え、まとめました。
※今回の記事では松永幹夫厩舎に触れていません。
武豊騎手にとって重要な厩舎になりますので、松永幹夫厩舎、単独の記事を別途記事を用意しています。
まず2015年に武豊騎手と10回以上コンビを組んだ厩舎をピックアップ
2015年武豊騎手が騎乗依頼を受けた回数が多い厩舎をランキングしています。
武豊騎手との関係が2010年以降から継続して良好、または今後も良い関係が継続していく、さらに武豊騎手とコンビを組み勝っている厩舎の名前に背景色をつけました。
先にネタばらしになりますが、
2015年武豊騎手が騎乗した厩舎のランキングで10位になっている、五十嵐忠男厩舎に少し意外だなぁ、っと感じるかもしれませんが背景色をつけています。
- 五十嵐忠男の騎乗依頼の推移
- 2005年から2010年武豊騎手が怪我をするまで14回騎乗しました。
- しかし、武豊騎手が怪我から復帰した2010年夏以降から2015年終了時の騎乗依頼の回数は52回と増えている。
※武豊騎手が2010年から2015年に騎乗し、勝ってきた厩舎のランキング
五十嵐忠男厩舎で10勝していて、勝率は19.2%となっており、武豊騎手の2010年から2015年までの勝率は12.8%ですから、いい騎乗依頼を頂けている、といえます。
このようなデータと、私の主観(笑)を織り交ぜて騎乗依頼の本質(笑)に迫りたいとおもい、厩舎に色分けをしてあるということで。
- 松永幹夫厩舎の馬に43回
- 小崎憲厩舎の馬に31回
- 本田優厩舎の馬に29回
- 松元茂樹厩舎の馬に20回
- 森秀行厩舎の馬に20回
- 笹田和秀厩舎の馬に18回
- 松永昌博厩舎の馬に18回
- 石橋守厩舎の馬に18回
- 角田晃一厩舎の馬に16回
- 五十嵐忠男厩舎の馬に15回
- 須貝尚介厩舎の馬に15回
- 村山明厩舎の馬に14回
- 宮本博厩舎の馬に14回
- 角居勝彦厩舎の馬に13回
- 西園正都厩舎の馬に13回
- 千田輝彦厩舎の馬に13回
- 藤岡健一厩舎の馬に13回
- 池江泰寿厩舎の馬に13回
- 加藤征弘厩舎の馬に13回
- 佐々木晶三厩舎の馬に12回
- 堀井雅広厩舎の馬に11回
- 梅田智之厩舎の馬に11回
- 小島太厩舎の馬に10回
- 矢作芳人厩舎の馬に10回
- 高野友和厩舎の馬に10回
- 佐藤正雄厩舎の馬に10回
背景色がついていない=関係が悪い、というわけではありません。
今後の見通しに不透明なところがある、という話です。
例えば宮本博厩舎の2010年から2015年の騎手起用。
2015年は15回騎乗したが、以前は多くないし、騎手起用に関して武豊騎手の優先順位は低いような印象を受ける。2015年は白井寿昭厩舎から転厩してきたマノーワールをきっかけとして、他の馬の依頼もきているように思える。マノワールは前走で武豊騎手が騎乗していたし、馬主さんもノースヒルズなので依頼がきたのだろうと推測。
ほかの馬の依頼は、よくある一時的に騎乗依頼が増える現象か?
エージェントさんのやり方でしょうが、「次マノーワールどこに使う?ほうほう、じゃ、他にもそこらへんで使う馬いない?」なんとなくだが、はたからみているとこんなやりとりがあって特定の厩舎からの騎乗依頼が、ある時期に偏るのだろうと。
2014年の例をみてもらうとわかりやすいかもしれません、サンセットスカイという軸になる馬がいて、何頭かくっついてきたように思える。騎乗する時期にも偏りがありますよね。2015年では、音無秀孝厩舎にもみられた現象だと思います。
宮本博厩舎から武豊騎手への騎乗依頼の中身
・ノースヒルズ6回
・前田晋二8回
・前田幸治4回
・前田葉子2回
武豊騎手と関係が良好な馬主さんの馬に、依頼が偏っています。
現3歳馬で上記オーナーの馬はノースヒルズ名義の馬が2頭のみということで、騎乗依頼の軸になるような馬の減少が考えられ、傾向からして騎乗依頼が増えていくという見通しが立ちにくい、このような理由で先ほどの厩舎の色分けをしています。
ここまでは騎乗依頼の回数でしたが、
武豊騎手が騎乗する機会は少ないものの、勝っている厩舎もあると。
次は2015年武豊騎手と厩舎のコンビで何勝したのか?勝利数順のデータ
2015年武豊騎手は119の厩舎の馬に騎乗して、そのうち53厩舎の馬で勝っています。
年間の騎乗数が10回に満たない厩舎でも、
勝利数順ではランクインしてくる厩舎があります。あまり騎乗することもないが、
突然いい騎乗依頼をだしてくれる厩舎というのも重要ですね。
2015年をふまえ2016年を予想するうえで必要不可欠な再現性
武豊騎手に騎乗依頼をする事が少なくても勝っている厩舎がある。だが再現性があるのか?について疑問符がつく。2015年を基準として2016年を予想する際に無理がないか?
武豊騎手2015年の総括この記事の中で、前走違う騎乗し、武豊騎手への乗り替わり(単勝オッズ1.0から2.9倍)の成績がよかったことについて触れたが、2016年もそのような依頼が続く保証はない。
もちろん、1月5日京都第1レース、トウショウジャイロのように2016年もある程度の嬉しい騎乗依頼はあるハズ。だが、その領域というのは、神のみぞ知る、といったところ。
2016年を予想するうえで、偶然(ラッキーな騎乗依頼?)というものを計算に入れてしまうと間違った結論に達してしまう可能性が高くなる。であるから、できれば偶然を排除したい。
そこで武豊騎手との関係が続いていくだろう、という先ほど色づけした厩舎を基礎として、2016年を考える。過去の分析から手堅い部分であり、2016年も計算にいれていい調教師たちは、武豊騎手をどのように起用しているのだろうか?
松元茂樹厩舎の傾向
2015年武豊騎手は松元茂樹厩舎の馬に20回騎乗し、そのうち11回も単勝1番人気になっています。下のデータは2015年武豊騎手が騎乗した松元茂樹厩舎の全データです。
騎乗数20回のうち単勝1番人気から5番人気以内が16回となっています。
「勝負になりそうな馬だなぁー、今回の条件はいいから、武豊騎手へ依頼しよう」。相手がいることですから、すべて上手くはいかないわけですが、松元茂樹先生の考え方が垣間見える。松元茂樹厩舎は勝負になりそうな馬を、武豊騎手に依頼する傾向がある。
しかし、逆にいえば、厩舎から勝負になりそうな馬が減ってしまったら、武豊騎手への騎乗依頼は減り、これまでの傾向が役に立たないのでは?
Q,疑問その1
武豊騎手への騎乗依頼数は、厩舎に勝負になりそうな馬がどれだけいるかに依存するのか?
次へ。
小崎憲厩舎の傾向
下のデータは2015年小崎憲厩舎の馬が出走し、単勝1番人気から5番人気に支持された場合、誰が騎乗していたのか?です。
2015年小崎憲厩舎の馬は220回出走し、単勝1番人気から5番人気に支持された回数は92回です。92回のうち武豊騎手への騎乗依頼の回数は22回になります。2015年武豊騎手が小崎憲厩舎の馬に騎乗したのは31回で、そのうち22回は単勝1番人気から5番人気です。
上位人気が見込める馬や条件で、武豊騎手に依頼をだしているのが読み取れるデータだと思います。この傾向、騎乗依頼の出し方は、松元茂樹厩舎と共通することろがあると。
また先ほどと同じ疑問がわくが、こんなデータがある。2013年小崎憲厩舎は年間【252回】出走し、そのうち単勝1番人気から5番に支持された回数は(115回)で、その割合は《45.63%》だった。
※【】内は年間出走数
※()内は単勝1番人気から5番人気に支持された回数
※《》内は年間出走数に対して、単勝1番人気から5番人気に支持された割合
・2013年【252】(115)《45.63%》
・2014年【233】(92)《39.48%》
・2015年【220】(92)《41.81%》
小崎憲厩舎は出走数に対し、単勝1番人気から5番に支持された割合が減少してきている(解釈は横ばいでも構わない)。
Q,疑問その1
武豊騎手への騎乗依頼数は、厩舎に勝負になりそうな馬がどれだけいるかに依存するのか?
疑問どおりだとすれば、小崎憲厩舎から武豊騎手への騎乗依頼の回数は減る、もしくは横ばい程度と考えられる。
武豊騎手が小崎憲厩舎の馬に騎乗した回数
・2013年18回
・2014年20回
・2015年31回
疑問とは逆で、このように武豊騎手の騎乗数は増えてきている。
なぜか?
・2013年115回単勝1から5番人気に支持されたうち武豊騎手は14回騎乗、割合は8.69%
・2014年92回単勝1から5番人気に支持されたうち武豊騎手は14回騎乗、割合は15.2%
・2015年92回単勝1から5番人気に支持されたうち武豊騎手は22回騎乗、割合は23.9%
厳しい時期から現在まで関係が続いてきた厩舎の多くは、武豊騎手へ勝負になる馬を依頼する割合を大きくしている。
Q,疑問その1
武豊騎手への騎乗依頼数は、厩舎に勝負になりそうな馬がどれだけいるかに依存するのか?
A,答え
厩舎に所属する馬の状況により、当然年度によっては勝負になりそうな馬の出走する割合が上下するが、その中でも武豊騎手への騎乗依頼が見込める。
2013年武豊騎手の年間騎乗数に対して単勝1番人気から5番人気に騎乗した割合は69.79%
2014年武豊騎手の年間騎乗数に対して単勝1番人気から5番人気に騎乗した割合は71.42%
2015年武豊騎手の年間騎乗数に対して単勝1番人気から5番人気に騎乗した割合は72.6%引用元:ワシのブログ:2015年さようなら、2016年こんにちは!武豊騎手の2015年を総括する。
小崎憲厩舎を代表例として挙げましたが”武豊騎手に好勝負が見込める馬の依頼をする”このような動きの結果として、武豊騎手の騎乗数に対して上位人気の馬に騎乗する割合が増えている、ということです。
本田優厩舎の傾向
下のデータは2015年本田優厩舎の馬に武豊騎手が騎乗し、単勝1番人気から5番人気に支持された馬の一覧です。
2015年武豊騎手と本田優厩舎のコンビで単勝1番人気になったのは2回のみ。
しかし、単勝2番人気から5番人気になった回数は24回もある。2015年本田優厩舎の馬は年間334回出走し、127回単勝1番人気から5番人気に支持されました。そのうち武豊騎手に26回騎乗依頼がきています。
物理的に武豊騎手が騎乗することのできない裏開催で出走し、単勝1番人気から5番人気に支持されている場合や、同じレースで武豊騎手が他厩舎の馬に騎乗しているケースなど様々を考慮すると、かなりの割合だといえる。
本田優厩舎
・2013年【317】126:16回:12.69%
・2014年【347】140:12回:8.57%
・2015年【336】127:26回:20.47%
背景に色がついているところは、小崎憲厩舎と同様に本田優厩舎が武豊に単勝1から5番人気に支持された馬を依頼した割合です。
疑問その2
これまで前提としてきた単勝1番人気から5番人気の分析は正しのか?
同クラスで勝ち上がることができず何度も出走し、何度も単勝1番人気から5番人気のゾーンに入るケースがある。
これまでの傾向からして武豊騎手への依頼数が増えることになるが、、、勝ちきれないわけだから、そもそも意味があるのか?データの信頼性や、これまで前提としてきた話が間違っている可能性も浮上してくることになってしまう。上の画像は、2015年池江泰寿厩舎の単勝1番人気から5番人気に支持された馬のデータ(3歳未勝利)。
他にも堀宣行、藤原英昭厩舎などから、データを抽出。さらにいくつかの厩舎から無作為にデータを抽出した結果、同じ現象がみられた。
ある一定数どこの厩舎にも同クラスで勝ち上がることができず何度も出走し、何度も単勝1番人気から5番人気のゾーンに入るケースが存在するわけだから、これまでの前提が覆ることはない。
本田優厩舎
2013年:単勝1から5番人気になった回数が126回で17勝を挙げ、その勝率は13.5%
2014年:単勝1から5番人気になった回数が140回で24勝を挙げ、その勝率は17.1%
2015年:単勝1から5番人気になった回数が127回で23勝を挙げ、その勝率は18.1%
このように本田優厩舎の勝率は上昇していて、勝てばクラスが上がるということ。つまり同クラスで勝ち上がることができず何度も出走し、何度も単勝1番人気から5番人気支持されているケースも許容範囲内だろうといえる。
まとめ
ふぅ~。
読んでいて疲れますよね(笑)
個別の厩舎それぞれの事例を挙げると非常に長くなってしまうため、わいてくる疑問を投げ、受け渡し、回答する形になりました。
冒頭で色づけした厩舎をそれぞれ調べましたが、武豊騎手との関係においてポジティブな数値の上昇がみられました(もちろん数値の下降もみられる箇所があるが、俯瞰してみるとポジティブだということ)。ですから、少なくとも2016年は2015年と同等に戦えると思います。
どれだけ去年と比較してプラスアルファが見込めるのかが楽しみの部分ですね。
数年間、辛抱の時期がありましたが、地道に育ててきた厩舎との関係に、芽が出て花を咲かす2016年になって欲しいと思っています。分析から可能だとも思ってます。